「勤務証明書を用意してください」と言われたのに、検索すると「就労証明書」や「在職証明書」も出てくると、どれを選べばよいのか、迷いますよね。
まず確認したいのは、何の申請に使う書類なのかです。台東区では、幼稚園の預かり保育、無償化、保育園の申し込みで、案内される様式が異なります。
地域情報メディア『タイトウタイムズ』のエリア担当ライター、ハルです。会社に書き直しをお願いする手間は、できれば減らしたいですよね。今回は台東区の公式案内と実際の様式を見比べ、似た名前の書類の違いを調べました。
手元の書類を使えるのか、会社には何を頼めばよいのか。迷ったときに確認する順番も紹介します。
勤務証明書・就労証明書・在職証明書は何が違う?
3つとも、仕事に関する証明に使われる名前です。ただし、書類名だけでは、何が記載されているか、どの手続きに使えるかまでは分かりません。
台東区では、幼稚園関係の手続きで「勤務証明書」、保育園の入園申請で「就労証明書」が案内されています。
| 書類の名称 | 主な記載内容・用途 | 選ぶときの注意 |
|---|---|---|
| 勤務証明書 | 勤務先・勤務日数・時間など。台東区では幼稚園関係などに使用 | 「区立幼稚園預かり保育用」など対象を確認 |
| 就労証明書 | 就労時間・実績、休業・復職の状況など。台東区では保育園入園申請などに使用 | 申し込む手続きのページに掲載された様式を選ぶ |
| 在職証明書 | 勤務先への在籍や在職期間などを証明。過去の勤務について発行される場合もある | 名称や記載項目は発行元・提出先によって異なるため、代用できるか確認 |
「在職証明書」は、現在の在籍だけを証明するとは限りません。長野労働局では、以前勤務していた人に対しても発行を案内しています。
記載項目も発行元や提出先によって異なります。「在職証明書には勤務時間が載らない」と一律に決めることはできません。
書類名だけでなく、提出先が求める項目がそろっているかを確認しましょう。
会社独自の様式を使いたいときは、勤務日数や勤務時間など、必要な情報が記載されているかも確認します。
ほかにも似た名前の証明書がある
勤務(内定)証明書
台東区の私立幼稚園の無償化ページでは、リンク名は「勤務証明書」です。開いたPDFには「勤務(内定)証明書」と書かれています。
基本の保育料の無償化に関しては、就労などの条件はありません。入園内定後(または在籍中)に園を通じて自治体へ申請書を提出すれば、どなたでも対象になります。
しかし幼稚園の「預かり保育(延長保育)」の利用料も無償化したい場合は「就労内定」や「求職活動」を理由に、区から「保育の必要性の認定」を事前に受ける必要があります。通常、内定や求職中を事由とする認定は原則3ヶ月間の有効期限が設けられます。
内定時に、就労予定(内定)が記載された「就労証明書」等を園または区に提出して申請します。
勤務等に関する証明書
区立幼稚園の預かり保育用PDFには、認可保育園用の書類を「勤務等に関する証明書」と呼ぶ注記があります。
一方、現在の保育園申請ページに掲載されている名称は「就労証明書」です。資料によって呼び方が違うため、迷いやすいところです。
保育園へ申し込むときは、保育園の申請ページから現在の様式を取得しましょう。
雇用契約書や労働条件通知書で代わりになる?
雇用契約書は、雇用の約束を確認する書類です。
労働条件通知書は、賃金や働く時間などの条件を、勤務先から伝える書類です。
どちらも勤務先や勤務時間が分かる場合があります。ただし、申請用の勤務証明書として使えるかどうかは、別に確認する必要があります。
例えば、台東区の保育園用就労証明書には、契約上の就労時間に加え、実際に働いた日数・時間や、休業・復職の状況を記入する欄があります。
手元の契約書だけでは、必要な情報がそろわない場合もあります。
雇用契約書や労働条件通知書を、保育園の入園申請に必要な就労証明書の代わりに使いたい場合は、台東区の保育課認定・入園担当へ確認してください。「保育園の入園を申し込みたいのですが、勤務先から受け取った雇用契約書があります。就労証明書の代わりに提出できますか。それとも、指定の就労証明書を勤務先に作成してもらう必要がありますか」と尋ねます。
区立幼稚園の預かり保育では、利用区分を確認
台東区立幼稚園の預かり保育には、「定期登録利用」「非定期登録利用」「一時利用」があります。まずは、どの利用区分を申し込むのかを確認しましょう。
定期登録利用では、保護者全員が週5日以上、または月20日以上働いていることが要件です。さらに、預かり保育の実施時間に保育を必要とすることも条件になります。登録には勤務証明書を提出します。
非定期登録利用では、就労のほか、病気、妊娠・出産、介護・看護、就学、求職活動なども利用理由になります。保護者全員について、それぞれの登録理由に合った書類を用意します。
勤務証明書のほかに、登録申請書なども必要です。在籍する幼稚園などへ、必要書類一式と提出方法を確認してください。
無償化は預かり保育の利用登録と別の手続き
預かり保育の利用登録をしても、無償化の申請まで済んだことにはなりません。
台東区は、区立幼稚園の預かり保育について、利用するための条件と無償化の認定条件は異なると案内しています。申請も別に必要です。
区立幼稚園の預かり保育料の無償化では、事前に「保育の必要性の認定」を受けます。就労を理由に申請する場合は、その確認書類として勤務証明書が案内されています。
私立幼稚園の預かり保育料等の無償化にも、保育の必要性の認定が必要です。
認可外保育施設等の無償化には、「認可外保育施設等対象者用」の勤務証明書があります。
利用する施設と申請する制度を確認し、それぞれの案内ページから様式を選びましょう。
保育園の申し込みには、保育園用の就労証明書
保育園へ申し込む場合は、台東区の申請書類ページから「就労証明書(保育園入園申請用)」を取得します。
同じページに記入例と記入要領もあります。様式と一緒に勤務先へ渡すと、担当者も確認しやすくなります。
就労している保護者は、就労証明書の提出が必要です。産前産後休業中や育児休業中の場合も対象になります。
両親とも働いている場合は、それぞれの分を用意します。
本人が記入する欄もあるため、どの欄を誰が書くのかも確認しておきましょう。
幼稚園の無償化などで使う勤務証明書には、認可保育園の申し込みには別の様式が必要と書かれています。
幼稚園用の書類を持っていても、そのまま流用せず、保育園の申請に必要な様式を確認してください。
勤務先へは、指定様式・記入要領・締切をまとめて渡す
会社員やパートなど、勤務先に雇用されている人は、人事・総務などの担当者へ作成を依頼します。
渡すものは、提出先が指定する様式と記入要領です。提出期限も一緒に伝えてください。
書類名だけを伝えるより、必要な様式を渡す方が、別の書類が発行される行き違いを減らせます。
依頼するときの例:
「台東区の○○の申請に使う証明書です。添付の様式と記入案内をご確認のうえ、事業所が証明する欄の作成をお願いします。
提出期限は○月○日です。受け取り可能な日も教えてください。」
幼稚園用の勤務証明書には、勤務日数、休日、雇用契約などに基づく勤務時間の欄があります。
契約で決まっている時間と、実際に働いた時間は同じとは限りません。各欄の説明に沿って記入してもらいましょう。
本人が書く欄と、事業所が証明する欄は分けて確認してください。
記入漏れや誤りを見つけたら、発行担当者へ修正を依頼します。証明された内容を、自分の判断で書き換えないようにしましょう。
ハル先に様式を決めてから会社に頼めば、書き直しの手間を減らせそうですね。
在職証明書などをすでに持っているときはどうする?
在職証明書や、別の申請用に作った就労証明書が手元にある場合は、作り直す前に提出先へ相談してみてください。
書類の名前、発行日、記載されている項目を伝えると、確認が進めやすくなります。
区立幼稚園の預かり保育では、保育園入園申請用など、ほかの書式も使えると案内されています。
すでに他課へ提出している場合は、学務課へ相談できます。
ただし、これは区立幼稚園の預かり保育の案内です。ほかの制度でも同じように扱われるとは限りません。
別の課へ書類を出していても、今回の申請で何が必要かは確認しておきましょう。
確認したいのは、次の3点です。
- 手元の書類で受け付けられるか
- 必要な項目が足りているか
- 原本と写しのどちらが必要か
代用できない場合は、指定様式を入手して、勤務先へ作成を依頼します。
自営業・内定中・育休中の確認ポイント
自営業・フリーランスの場合
自営業やフリーランスの人は、会社員のように人事・総務へ依頼できるとは限りません。
台東区の保育園用就労証明書には、自営業主や業務委託などの選択肢があります。
誰が証明するのか、追加資料が必要かを、申請先の案内に沿って確認してください。
内定中の場合
内定中の場合は、働き始める予定日を伝えて窓口へ相談します。
これから働く予定と、すでに働いた実績は分けて記入します。まだ働いていない期間を、勤務実績として書かないようにしてください。
育休中の場合
育休中は、申請する制度によって扱いが異なります。
保育園の入園申請では、育休中も就労証明書が必要です。
区立幼稚園の預かり保育では、育休を取っている勤務先を理由に「就労」で利用することはできません。
ほかの理由で利用できるか、無償化の認定ではどう扱われるかは、制度ごとに確認します。
窓口には、復職予定日と、現在どの施設・制度を利用しているかを伝えて相談しましょう。
どの書類か迷ったら、提出先にこの順番で確認
書類選びに迷ったら、最初に受け取った案内で、手続き名と提出先を確認しましょう。
会社へ依頼する前に、次の4つを順に確認すると進めやすくなります。
① 申請する手続きを確認する
区立幼稚園の預かり保育、無償化、保育園入園など、何の申請かを確かめます。
② 公式ページで様式を選ぶ
対象年度、書類の様式、記入案内を確認します。
③ 手元の書類を使えるか聞く
代用したい場合は、必要な項目がそろっているかも提出先に確認します。
④ 作成を依頼して提出する
案内された方法で用意し、締切と不足書類の有無を確認します。
問い合わせでは、何の申請なのかと、手元に何の書類があるのかを伝えます。
例えば「○○の申請で、会社から発行された在職証明書があります。この書類で受け付けられますか」と聞くと、担当者が状況を把握しやすくなります。
主な相談先は、次のとおりです。
- 区立幼稚園の預かり保育
学務課学事係(03-5246-1411) - 保育園入園の申請書類
保育課認定・入園担当(03-5246-1234) - 区立幼稚園の無償化認定
保育課(03-5246-1234)
発行が締切に間に合わないと分かったら、期限前に提出先へ相談してください。
後日提出でよいかは、手続きごとに判断されます。自己判断で提出を遅らせないようにしましょう。
わたしなら、まず申請先のページを開き、そこで案内されている様式を勤務先へ渡します。
すでに証明書を持っている場合は、作り直す前に提出先へ確認する。この順番なら、何から始めればよいか迷いにくくなりそうです。
相談窓口の確認先:区立幼稚園の預かり保育/保育園入園の申請書類/区立幼稚園の無償化













